このような疑問にお答えします。
お店には常連客がたくさんいて売上があるのに、仕入れや家賃の支払いをすると、なぜか手元にお金が残らない経験はありませんか?
飲食店の経営では「売上」と「利益」は別モノであることをしっかり理解しないと、店の営業を長く続けることができません。
この記事を書いている私は、元飲食店経営者で経営コンサルの国家資格「中小企業診断士」でもあるダメ飲食店改善ディレクターのヒロサワです。
直近では社長として負債7億円で赤字経営だった、つぶれかけカフェを利益1100万円稼ぐ繁盛店に立て直しました。
さまざまな試行錯誤をしてきたので、成功と失敗の経験をたくさんしています。
教科書のような固い文章を読んでもピンとこない人でも、図解を使ってイメージすることで、経営のお金の流れについてわかるようになります。
一言で言うと、飲食店の経営とは「穴のあいたバケツ」です。
もちろん例えになりますが、次のことをあらわしています。
「穴のあいたバケツ」がどういうことかと言うと、売上である蛇口の水がたくさんバケツに入ってきても、原価・経費である穴からそれ以上の水が漏れてしまうと利益が残らないのです。
このように「穴のあいたバケツ」をイメージすることで、売上と利益の違いを知らない人でも利益を出す考え方が身につけることができます。
飲食店経営とは、穴のあいたバケツ
経営でのお金の流れは「穴のあいたバケツ」に例えられますが、イラストで図解すると次のようになります。
業績の悪い店のバケツは、蛇口をひねっても出てくる水の量が少なく、水をためようとしても穴だらけなので水漏れしてしまい、水がたまりません。
業績の悪いお店は売上アップを目指してはダメ
業績の悪いお店は、売上が下がっていたとして、根本的な問題は「利益が減っている」ということです。
つまり、売上アップを目指すことは間違っており、利益アップを目指さなくてはいけません。
「穴のあいたバケツ」に置き換えると、バケツの穴の状態を調べることもなく、いきなり蛇口の改造をしようとしています。
蛇口の改造はお金や手間などの負担があるので、バケツの穴は増えたり大きくなるのに、蛇口から出てくる水の量が変わらなければ、水がたまらないどころか以前よりも少なくなります。
業績の悪い店では、まずはバケツの穴をチェックすることが重要です。
そして、穴を小さくしたり、ふさぐなどして、ムダな原価・経費を削減することを優先します。
売上アップすれば、利益は増えるのでは?
「まぐれ当たりでも売上がアップすれば、利益も増えるんじゃないの?」
ポジティブな積極的な人は、こんな考えを持っているかもしれません。
確かに売上アップで利益を増やすことは可能ですが、「経営の基本を知らない人」と「業績の悪いお店の従業員」の組み合わせでは、どちらも「利益の出し方」を知らないので利益を出すことはまず不可能です。
「売上」だけを増やすことは十分可能ですが、それ以上に原価・経費を抑えて「利益」を増やすとなると簡単には実現できません。
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