ダメな飲食店は、備品や食材が客席周辺にまであふれて置かれているのでお客に丸見えです。
なぜ、そうなるのか?
それは「整理整頓」を知らなかったり、言葉は知っていても重要さを理解していないからです。
この記事を書いている私は 、元飲食店経営者で経営コンサルの国家資格「中小企業診断士」でもあるダメ飲食店改善ディレクターのヒロサワです。
直近では社長として負債7億円で赤字経営だった、つぶれかけカフェを利益1100万円稼ぐ繁盛店に立て直しました。
さまざまな試行錯誤をしてきたので、たくさんの成功と失敗を経験しています。
私が立て直したつぶれかけカフェも最初は、客席の大テーブルの下にダンボールが山積みだったり、トイレ前の通路にカラーボックスを置いて備品を保管してあったり、テーブルの上はセンスの悪いインテリアや酒瓶で狭かったりと、整理整頓ができていない店でした。
整理整頓とは?
整理:いらないモノを選別して捨てる
整頓:使いやすく並べて、使い終わったら正しい場所に置く
正しい意味を知らない人はなんとなく「きれいに並べること?」と思っていそうですが、最も重要なことは「不要なモノを捨てる」ことです。
整理整頓ができないと何が問題?
お客からの印象が悪い
店内が散らかっていると、食材や衛生の管理がしっかりできる店なのか不安になります。
従業員の仕事がいい加減になる
整理整頓ができていない時点でレベルの低い店だと思われてしまい、従業員に他の教育をしても手を抜かれます。
在庫管理ができない
整理整頓ができていないと、適正な在庫量の把握は不可能です。
使い切れない量の食材や備品が過剰在庫となり、賞味期限切れで廃棄したり、二度と使わずに場所だけを占有したりする死蔵在庫を生み出します。
まともな経営者は「在庫と現金は同じ」なことは知っているけど、整理整頓ができない人は理解できずに、平然と「現金」を山積み&放置して腐らせるので困ったもんです。
使うときにすぐに見つからない
決められた場所に置かないと、必要なときに見当たらず、探す時間がかかります。
例え探す時間が1分であっても、1日に10回発生する場合は合計10分、1週間だと70分、1ヶ月だと300分かかり、時給1000円で換算すると5000円もムダにしています。
(対象が10人の場合、10倍の5万円)
整理整頓できない人の言い訳と対策
収納スペースがない
頭を使わずに在庫管理をすると、スペースがある分だけ使うので、拡張してもすぐにあふれます。
整理整頓を徹底するまでは、安易に拡張してはいけません。
インテリアのセンスがいいと思っている
主観的な感性の問題なので、経営者など責任のある人が決めましょう。
私の場合、再建初期に粗大ゴミとして廃棄したり、持ち主に引き取ってもらい撤去しました。
いつか使うかもしれないから捨てられない
1年間使わなければ、二度と使うことはほとんどないので捨てましょう。
再度必要になったときに数千円以内で買えるモノならば躊躇なく捨てました。
1万円以上で小さいモノは、今後使い道があるかもと思い、何点かは自宅で保管しましたが、結局は全て廃棄しました。
もし捨てたら必要になったときに責められる
経営者・責任者が整理整頓を教育する際、「ルールに従う、もしくは事前確認すれば責めることはない」と、しっかりと明言しないとダメです。
整理整頓をするには?
整理整頓は仕事の「基礎」であり「土台」なので、売上アップやメニュー開発に力を入れる前に優先的にやりましょう。
整理整頓ができない人は「やれ!」と命令されても、どうすればいいのかわからないので、まずは経営者・責任者がお手本を見せるのが有効です。
ただし、最初はできても、すぐに元の荒れた状態に戻るので、維持していくことに労力をかける必要があります。
整理整頓ができない店長の店は、他のことをやっても中途半端で終わることが多いです。
まとめ
ダメ飲食店あるあるネタ【まとめ】
経営者が共感できる「あるあるネタ」の記事をまとめました。
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