インスタ映えで話題になったメニューは成功事例なので、テレビ・雑誌・ネット記事で調べるのは容易ですが、逆に失敗事例は、インスタ映えを意識したにも関わらず、話題にならずにひっそり消えているので調べるのは難しいですよね?
そこで、私が再建したカフェで、インスタ映えを狙って販売したけれど、うまくいかなかった「ぎっしりいちごのクレープ」の商品説明、失敗理由、売上実績を公開することにしました。
インスタ映えを本気で狙ったのに失敗したカフェメニューの実績公開「ぎっしりいちごのクレープ」
あらためまして、数ヶ月前まで飲食店の社長をしていた、プロ経営者&飲食店コンサルタントのヒロサワです。
2017年は「チョコミントブーム」の波にしっかり乗ることができ、インスタグラム経由の集客(インスタ映え集客)にも成功できたので、2018年も「いちごスイーツブーム」に乗り遅れないために作ったのが「ぎっしりいちごのクレープ」です。
見た目のインパクト重視のため、いちごを1パック以上使っているので原価が高く、販売価格は2,380円にしていたので、気軽には注文しづらい値段設定でした。
2018年2月~6月まで販売し、月平均の売上は48,000円(1日平均0.6個)、インスタグラムの投稿数は3~4件くらいです。
インスタで拡散&集客できなかった失敗要因は「インパクト重視&インフルエンサーを意識しすぎ」と「サイズ感がかわいくなかった」と分析しています。
インスタ映え用メニュー:ぎっしりいちごのクレープ
販売価格:2,380円
原価率:40%
粗利益:1,322円
今までも、いちごを3~4粒使ったクレープは販売していましたが、インパクトで突き抜けるため、いちごを1パック(約20粒)も使ったクレープを開発しました。
今までにない客単価の高いメニューなので、原価率は60%くらいに高くしても粗利益は十分にとれますが、いちごを薄くスライスして綺麗に並べる作業は熟練スタッフにしかできず、調理時間も通常のクレープの2倍はかかるので、原価率は40%にしています。
見た目がフグのてっちりに似ていたので、メニューブックに「通称てっちり」とさり気なく書いておきましたが、SNSに投稿してくれた人にも一切触れてもらえずスルーされてました…。
販売実績(2018年3月)
販売数:22個
売上:52,360円
粗利益:29,084円
インスタ集客の失敗要因
失敗要因1:販売数を増やす戦略を選ばなかった
販売価格が高い
↓
注文数が少なくなる
↓
インスタ投稿数が少なくなる
↓
拡散されにくい
↓
集客につながらない
地道に売れていくことよりも、インパクトを求めるインフルエンサー向けに商品を開発したせいで、上記の悪循環につながってしまったと考えています。
また、このメニューは調理技術が必要で、提供時間もかかるので、熟練スタッフがいない時間帯は販売を休止するなど変則的な販売だったことも、販売数の少なさには影響しました。
失敗要因2:サイズ感がインスタ映えしなかった
ちょっとバカバカしいインパクトを狙ったので類似している他店は存在せず、独自性のある商品を作れたこと満足はしていますが、インスタでバズることはなく失敗に終わったのは事実です。
当時は別のいちごメニュー(いちごパフェ)の改良に力を入れていたので、このメニューの失敗要因を深く考えていませんでしたが、今あらためて考えると「かわいらしいサイズ感」がなかったのではないかと思います。
かわいらしいサイズ感とは「手に持って自分の顔と一緒に撮れる」「友達の注文した商品と一緒に並べて撮る」ことが可能な大きさのことです。
このメニューはお皿にぎっしりといちごがあるので、カメラをお皿から離して全体を写すか、接写で一部を写すしかできませんでした。
この記事を書きながら、「ぎっしりいちごのクレープ」のSNSの拡散具合などを調べたら、他店でそっくなりメニューが1年後の2019年に売られているのを発見しました。
偶然似ているだけかもしれないけど、もしパクってくれていたら嬉しいです。
おまけ「てんこ盛りのいちごパフェ」
ぎっしりいちごのクレープと同時販売した「てんこ盛りのいちごパフェ」は初期の販売時は普通の反応でしたが、改良を続けたおかげでインスタ映え&集客に成功しました。
インスタ映え集客については、関連記事「【無料公開】インスタ映えメニュー「いちごパフェ」で集客した8つのコツ」をあわせてご覧ください。
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売上実績公開シリーズ【まとめ記事】
今まで書いた「メニューの売上実績公開」の記事をまとめました。
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